普通に3Dの人モデルを使って、アセットコルサ用のドライバモデルを作成しようとするととても大変です。
ドライバをTポーズやAポーズからシートに座った形に変形させたり、決められたドライバのRig(ボーン(骨)の構造体)に対して、ボディとなるオブジェクトのウェイトペイントしたり。(ウェイトがのっていない頂点があったりするとその場所を探すのも大変…)
ということもあり、極力簡単に作れる方法を模索しました。
ここでの説明は私が自分で作業をするときのためのメモです。一般的にこの通り作ればできるとは限らないことをご容赦ください。
- 3Dモデルの準備
一つは、インターネットにアップされている人の3Dモデルを持ってくる方法です。すでにRigが入っているモデルであれば、人3Dモデルの作成自体が省略されます。
ここでは、独自の方法で。
まず、作りたい人のイメージを作ります。私はgeminiで、Tポーズの画像を生成させるskillを作成し、画像生成させています。
作りたいイメージの人の画や写真でもよいですし、文字で「30代の男性、カジュアルな恰好で走り屋っぽい感じ」とかでも作れます。
ただ、Tポーズの画像を生成させるとき、重要なポイントは2つ。
足が閉じた状態(両足が近い)はだめです。肩幅くらいに足を開いているくらいが良いです。
両手の甲が手前(カメラ)側に向いていて、指5本はまっすぐパーの形にすることが重要です。
例として、geminiで生成した画像を貼ります。マイケルナイト、ですね。

画像が作成出来たら、この画像から3Dモデルを生成します。
私は、Tripo AIの無料枠を使っています。
studio.tripo3d.ai
アカウント登録が必要ですが、多少のcreditが与えられており、少しの作業位なら無料でできます。
左のメニューからModelを選択し、先ほどの画像を入れて、AI Modelは一番低いH2.5 - Legacyを選択します。(2026/10/3時点)
これは、このモデルで生成したものしか無料でダウンロード(15回まで)ができないからです。
あとGeometry&TextureでPolycountを好みの値にします。全体のポリゴン数ですね。今回は50000に設定してみました。
そしてGenerateします。30credit消費します。
しばらくするとモデルが画面上に表示されます。ですがテクスチャがめちゃくちゃになっています。
この時、両足がちゃんと離れているか、両手の指がそれぞれ5本ずつあるかをよく確認します。
(ここ重要。これを満たしてないと後が大変)
次に左のメニューからTextureを選択して、Texture Resolutionを設定します。今回は2Kを選びました。2Kと4K見た目があまり変わらないので、より軽量で安い方ということで。
Generate Textureを実行します。10credit消費します。
するとこんな感じになります。

下のExportからモデルをダウンロードします。月あたり15回までしかダウンロードできませんのでご注意を。フォーマットは何でもよいですが、OBJが汎用的かな?
そして、エクスポートしたOBJをblenderでインポートします。
パラメータはそのままでインポートするとこんな感じになると思います。

位置はX=0,Y=0,Z=0,回転はX=90,Y=0,Z=0,スケールはX=1,Y=1,Z=1です。モデル自体はグローバル座標で-Yの方向を向いています。
オブジェクトの名前やマテリアルの名前やテクスチャの設定をわかりやすくなるよう修正します。テクスチャ画像はtextureフォルダを作成してそこへ移動させ、ファイル参照場所を修正します。
今度はこれをエクスポートします。フォーマットはFBX。エンプティとメッシュを選び、スケールは0.01、前方は-Zが前方、アニメーションをベイクのチェックは外してエクスポートします。(ここではexport.fbxという名前にします。)
- リグの埋め込み
次に、これをmixamoというサイトでリグを埋め込みます。
www.mixamo.com
これもアカウント登録が必要ですが、すべて無料で利用できます。
ログインしたら右のUPLOADCHARACTERから先ほどエクスポートしたexport.fbxを選択して読み込ませ、あごや手首、肘、膝、股の位置を指定すると、自動的にリグが埋め込まれます。
埋め込みが終わったらアニメーションは設定せず、そのままDOWNLOADします。FBXでT-poseを選択する、でOKです。(ここではrigged.fbxという名前にします。)
- DRIVER:DRIVERリグへのリプレイス
ダウンロードが終わったら作業フォルダにrigged.fbxを持ってきます。
合わせて、下記ファイルを用意します。
takumi - 頂点グループ入れ替えお試し.blend - Google ドライブ
このblenderファイルは、純正のドライバモデルのリグをTポーズに変形させたものです。
このファイルを作業フォルダにコピーして開き、新しいコレクションを追加してそこに、上記のrigged.fbxをインポートします。スケールは100、前方は-Zが前方でOKです。
するとインポートされたモデルがこんな風に反対方向を向いてます。

インポートされたアーマチュアを回転Z=180にして、グローバル座標Y方向に向けます。

こうすることで、ドライバのトランスフォームにて回転がX=90,Y=0,Z=180となるはずです。(ドライバのモデルの回転はこの状態であることが必要)
ここから、まずmixamoでリギングされたボーンを操作して、ドライバのボーンの位置に合わせていきます。
ボーンではなく、armature自体でスケール変更した場合は、ctrl+aで、適用メニューを表示し、「スケール」を選択して、スケールX,Y,Zを1になるようにします。
最初にスケールを上げて背の高さ、体の大きさをおよそ合わせたのち、起点となる尾てい骨当たりのの骨の位置を合わせます。
そのあとは、足、背中、腕、手、指、首あたりのボーンを操作(回転や拡大縮小、移動など)して、ドライバのボーンに合わせていきます。
位置合わせが終わったら、モデルに適用されているアーマチュアを適用して、mixamoで埋め込んだリグから独立させます。

独立させると、mixamoのリグを動かしても、モデルが動かなくなります。
そしたら、モデルをDRIVER:DRIVERのあるコレクションに移動させ(mキーで移動可)、mixamoのアーマチュアは削除します。
この時点で、ドライバのモデルを選択し、回転がX=90,Y=0,Z=180になっているかを確認します。
(注書き)
通常ならこうなっているはずですが、異なる場合は、回転をX=90,Y=0,Z=180に設定したのち、編集モードでモデルが元の位置に戻るように調整します。
モデルの名前をDRIVER:suitに変更します。
そしたら、モデルを選択してから、ctlキーを押しながら、DRIVER:DRIVERを選択し、ctrl+pでペアレント対象メニューを出して、アーマチュア変形の「空のグループで」を選択します。

すると、ドライバモデルとDRIVER:DRIVERのリグがつながります。がモデルのウェイトペイントをしていないので、リグを動かしてもモデルは動きません。
そのため、ここからウェイトペイントモードを使ってボーンごとにモデルにペイントする作業をするわけですが、これが猛烈手間と時間がかかってしまいます。
そこで、教えていただいた技で克服します。
このモデルの頂点グループには、mixamoのリグようにペイントされた頂点グループと、上記でDRIVER:DRIVER用の頂点グループ(まだウェイトが設定されていない)が混在している状態です。そこで、新しく追加されたDRIVER:DRIVER用の頂点グループを一度すべて削除し、mixamo用の頂点グループのグループ名をDRIVER:DRIVERに合うようにリネームする、という技です。これは気づきませんでした…。
細かい作業がいくつか含まれるため、この処理を自動で行うblender用pythonスクリプトをgeminiで生成、ダウンロードしたblenderのscriptingの中に入っています。
頂点グループのリプレイスを選択して、右向き三角のボタンで実行します。結果はコンソールログに出力されます。すべて正常に処理が終了すると、ウェイトペイントの設定が入れ替えられ、DRIVER:DRIVERのリグを動かすと、ドライバのモデルも一緒に動くようになります。
最後に、頭の分離です。
今、ドライバモデルはDRIVER:suitという一つのオブジェクトになっていると思いますが、ここから頭に該当する頂点を選択します。

頭のパーツを選択したら、pキーで分離メニューから「選択」を選んで頭部分を分離します。
分離した頭のオブジェクトはDRIVER:GEO_Driver_FACEという名前に変更します。
(予備知識)
assettocorsaのcar modでは、標準ドライバのモデルをベースに設定が行われています。
ドライバ視点(ハンドルが見える視点)になった時、DRIVER:GEO_Driver_FACEというパーツは非表示になるように設定されているcar modがほとんどです。
そのため、ここで作成するモデルの頭パーツにもDRIVER:GEO_Driver_FACEという名前を設定しておくことで、どんな車に乗せたとしても、ドライバモデルが視界を邪魔しないようにすることができます。
ここまで出来たら、エクスポートします。形式はFBX。オブジェクトターゲットは、エンプティ、アーマチュア、メッシュ、その他を選択。スケールは0.01。前方は「Zが前方」、アニメーションをベイクのチェックは外してエクスポートします。ファイル名はドライバ名にしておくのが良いです。
ここまでの作業が順調進んでいれば、ksEditorで最後のエクスポートしたファイルを読み込むと、このように表示されるはずです。

ここでは、ドライバのマテリアル名をbodyと設定していたので、bodyマテリアルが一つだけある状態です。
初回読み込み時は真っ黒になっているかもしれません。Ambient, Diffuse、Specularなどのパラメータ設定と、Normal、Maps、Detailファイルを設定すると明るくなります。
TRIPOで3Dモデル&テクスチャ生成した際に、Diffuse用のファイル以外にNormal用のファイルも生成されるのですが、これを適用するとなぜか変な模様や線が顔や体に入ってしまうので、私はNormalのテクスチャにフラットのテクスチャを設定しています。この辺は好みの問題化もしれないですが。
ちなみに、ドライバでアニメーションしたときに変形するパーツはksSkinnedMeshかksSkinnedMesh_NMDetailのどちらかのシェダーを設定する必要があります。デフォルトでksSkinnedMeshが設定されているので、このまま進めればOKです。
最後に、Save kn5でCarを選択して、kn5に出力すれば完成です。
content/driverフォルダに入れて、好きな車からドライバ設定変更で載せるもよし、特定のcar modのextensionやskinsに入れて、ドライバ変更設定をext_config.iniに設定して特定の車でのみで使えるようにするもよし。好みの方法で利用します。
最後kn5にしたモデルと、車に乗せた状態のスクショを載せます。


ちゃんと指一本一本のリグもウェイト設定されているので、指も動きます。
最後に
先にも書いた通り、汎用的というよりは、私が作業する際に手順を忘れないようにするための覚書要素が強いです。
ポイントポイントで参考になるところがあれば活用していただけると嬉しいです。
個別にお問い合わせいただいてもご回答が難しいことがあることはご容赦ください。
今回は以上です。











